* リーマン×女子高生 ―とある従姉妹の来襲― *
【その1】
「では、今日はこれで失礼しますわ。これ以上こんな仏頂面の方の側にいても面白くありませんし」
「あーあー帰れ帰れさっさと帰れそして二度と来んな」
「そういえば黒鋼、」
「あ?何だよ」
「最近、とても可愛らしい方とお付き合いしているそうですわね」
「ぶっ!」
「以前お邪魔した時よりも部屋が綺麗ですし、食器も増えていますわ。しかも明らかに女性用。微かに香るのは……ラベンダーでしょうか?とても趣味の良い方なのですわね」
「な、あ、…いや…その、」
「そして極めつけは洗面所ですわ!何故殿方の一人暮らしのはずなのに、歯ブラシが2本もあるのでしょう。ねぇ、黒鋼?」
「え、いや…あの、……」
「まあまあ!もしかしなくともお相手は外国の方ですか?ここに髪の毛が落ちていましてよ、金色の!」
「ぅげ、」
「これは……染めたものではありませんね。なんて素敵なプラチナブロンド…」
「お、おいとも、」
「ヒドイですわ!お付き合いしている方がいるというのに、私に紹介もしてくださらないなんてっ!!」
「……」
「ああでもやっとこの日が来たのですわね…。この鈍感で自分勝手で唐変木な黒鋼を好いてくださる方がこの世にいらっしゃるとは!」
「って、何だよその鈍感で自分勝手で唐変木ってのは!!」
【その2】
「まあまあ!あなたがこの鈍感で自分勝手で唐変木な黒鋼とお付き合いしてくださっている方ですの?」
「コラてめっ、変なコト言うんじゃねぇ!!」
「なんて綺麗なお方でしょう…。甘く透ける金の髪に雪のように白い肌……そしてその輝く2つのターコイズブルー!素晴らしい、素晴らしいですわ!!」
「とーもーよー…」
「あ、紹介が遅れましたわね。私、知世と申します。この鈍感で自分勝手で唐変木な黒鋼とは非常に理不尽ではありますが従姉妹という関係なのですわ」
「理不尽とはなんだ理不尽とは!俺だって好き好んでてめぇと従姉妹になったんじゃねぇ!!」
「ファイ…さんとおっしゃるのでしたかしら?こんな鈍感で自分勝手で唐変木な黒鋼ではありますが、どうぞよろしくお願い致しますわね。何か無体なコトをされましたならばすぐに私までご連絡くださいませ。100倍にして返しておきますから。あ、コレは名刺ですわ。私、アパレル会社を経営しておりますの。今度ファイさんにモデルをお願いしてもよろしいでしょうか?よろしいですわよね?」
「人の話を聞けっつーの!!!!」
「え、えーとぉ…」
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